2019.07.24
転職コラム
作文・小論文…書くのが苦手な保育士さんのための練習方法
保育士さんの採用試験で実施されることが多い作文・小論文ですが「どうやって書いたらいいのか分からない」「文字数が足りない」「文字数内におさまらない」といった声をよく聞きます。そこで今回は、保育士採用試験の作文・小論文の書き方やテーマの例、ポイントを詳しく解説します。
書き方のポイントは書き始める『前』にある
「さあ、書こう!」となった時、まず何をすればいいのでしょうか。上手な作文・小論文を書くために大切なのは『いきなり書き始めない』こと。文章で伝えたいことや、全体の構成を先に考えることがポイントです。書き方の手順を追って見ていきましょう。
テーマを決める
テーマには選択式と自由記述があります。テーマ選びに迷っている方は下記の記事を先にご覧ください。選択式の場合、よく出されるテーマには下記のようなものがあります。
・なりたい保育士像について
・保育士にとって大切なことは何か
・これからの保育士に求められる役割とは
・学生生活でがんばったこと
・近年の子どもに関する様々な問題について
・なりたい保育士像について
・保育士にとって大切なことは何か
・これからの保育士に求められる役割とは
・学生生活でがんばったこと
・近年の子どもに関する様々な問題について
テーマに沿って文章のゴールを決める
テーマが決まったら、どのような道筋で文章を書いていくかを考えます。途中で話が変わってしまったり、意見が変わってしまうのはよくありません。一貫して意見を通すためにも、まずはゴールである『自分の意見』を決めてください。
自分の経験を書き出して選ぶ
ゴールが決まったら、それにまつわる自分の経験をなるべくたくさん書き出してみてください。清書ではありませんのでメモ書きでOKです。学生時代や家族との会話など、伝えたい意見のきっかけになったエピソードを思い出せるだけ箇条書きします。その中から、書きやすそうなものや伝えたいエピソードを選ぶようにします。さらに、それを「5W1H(いつ・どこで・誰が・なにを・なぜ・どんな風に)」を意識して膨らませていきます。
構成を考える
『テーマに対しての自分の意見』『その理由となるエピソード』を十分に書き出すことができたら、文章全体の構成を考えます。「起承転結」を意識しながら、ざっくりと3つのブロックで書くのがおすすめです。基本は「序論・本論・結論」の3つ。
・序論:自分の考え方や意見を簡潔に書く
・本論:考え方や意見の理由を、自身の具体的な経験を交えて書く
・結論:経験から感じたことや学んだことをふまえて、考え方や意見をより深く書く
ポイントは、最初と最後に意見や考え方などの『結論』を入れること。そうすることで、読みやすく分かりやすい文章を書くことができます。
・序論:自分の考え方や意見を簡潔に書く
・本論:考え方や意見の理由を、自身の具体的な経験を交えて書く
・結論:経験から感じたことや学んだことをふまえて、考え方や意見をより深く書く
ポイントは、最初と最後に意見や考え方などの『結論』を入れること。そうすることで、読みやすく分かりやすい文章を書くことができます。
文字数の割り振り
作文・小論文は原稿用紙2枚(800文字程度)のことが多いですが、序論・結論はそれぞれ80~150文字程度、本論を500~650文字程度での割合で構成します。指定の文字数が異なる場合でも上記の比率で割り振るとまとまりがよくなります。また、課題の文字数の8割以上は必ず埋めるようにしてください。
書き進める際の注意点
ここまで準備ができたら、あとはそれに沿って書いていきます。しかし、書くことだけに没頭しすぎるとミスや話の脱線に繋がりがちなので注意が必要です。
誤字・脱字・原稿用紙の使い方
作文というと文章に目が行きがちですが、意外と見落としてしまうのが誤字や脱字です。いくら文章が素晴らしくても、誤字が多ければ減点になりますし、説得力にも欠けます。書き出しはマスを空けているか、句読点の打つ場所は正しいか、確認するようにしてください。文体は、~だ。~である。の常体か、です。ます。の敬体かは問われませんので、どちらかの表記で統一します。
序論・結論を振り返る
本論を書いているときに起こりがちなのが『話が脱線してしまう』『序論と結論で意見が変わってしまう』ことです。集中しすぎて、当初は何を伝えたかったのか忘れて書き進めてしまうと、こういった事態が起こります。一気に最後まで書き上げて、見直しのときに気づいてしまうと後から書き直すのは大変です…。集中しながらも没頭はせず「構成で考えた序論と結論からずれていないか」と振り返りながら書き進めてください。
作文・小論文の練習方法
書くことに慣れるには、これまで出題されたテーマで実際に書いてみること、これに尽きます。過去問や、自分の受ける園・自治体でよく出題されるテーマで構成の組み方や書く練習を重ねてください。上記の流れを反復すれば書くこと自体に問題はなくなるはずですが、内容の是非については第三者の判断があった方が良いです。ご家族や友人などできるだけ複数人に読んでもらい、表現や内容に違和感がないか率直な意見をもらうようにしてください。書くことに苦痛がなくなれば、制限時間を設定して本番と同じシチュエーションで練習を繰り返します。
いかがでしたでしょうか?「頭の中で考えていきなり書き始めていた」という方が多いことと思います。苦手意識をお持ちの方も難しく考えず、上記の流れでまずは練習に取り組んでみてください。慣れてくると、経験の箇条書きが脳内で行えるようになってきますし、書くスピードも格段に速くなります。すぐに上達するものではありませんので、さっそく今日から練習をはじめましょう!
いかがでしたでしょうか?「頭の中で考えていきなり書き始めていた」という方が多いことと思います。苦手意識をお持ちの方も難しく考えず、上記の流れでまずは練習に取り組んでみてください。慣れてくると、経験の箇条書きが脳内で行えるようになってきますし、書くスピードも格段に速くなります。すぐに上達するものではありませんので、さっそく今日から練習をはじめましょう!
■監修/新谷ますみ
保育園運営本部で勤務。短大の幼児教育学科を卒業し、保育士・幼稚園教諭資格を取得。結婚後も仕事を続け、出産を機に一度退職。子育てがひと段落して、職場復帰。大切にしている言葉は「失敗しても、じっくり待つ」。
保育園運営本部で勤務。短大の幼児教育学科を卒業し、保育士・幼稚園教諭資格を取得。結婚後も仕事を続け、出産を機に一度退職。子育てがひと段落して、職場復帰。大切にしている言葉は「失敗しても、じっくり待つ」。