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2019.08.30

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保育士試験の実技対策【作文・小論文】

保育士試験の実技対策【作文・小論文】編

保育士の採用試験を受けるとき、試験項目に作文・小論文を入れる園も増えてきました。「話すのが得意なので面接は大丈夫。でも文章を書くのは苦手…」という方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、作文・小論文で評価されるポイントを理解しつつ、日頃から意識することで行える対策法をご紹介したいと思います。

「作文と小論文って同じでは?」と思ってしまいがちですが、実は違いがあります。それは文章に『理由』や『根拠』を含めるかどうかです。一般的に作文は、自身が体験したことや見知ったことへの感想を文章にしますが、小論文では自分の意見を理由や根拠とともに述べる必要があります。
【作文】
目的:自身の体験をありありと読み手に伝えること
重視されるポイント:表現力
【小論文】
目的:客観的な事実や明快な根拠で読み手を納得させる、説得すること
重視されるポイント:論理的思考力、考察力

同じお題であっても、作文と小論文では書く内容を変える必要があります。
先ほどご説明した表現力、論理的思考力、考察力も評価対象に含まれますが、評価ポイントはそれだけではありません。句読点の打ち方や誤字脱字で一般常識も問われます。しかし、採用担当者の方が作文・小論文で知りたいのは、ずばりみなさんの『考え方』。作文・小論文を、面接では伝わりきれない人間性や表現力、考え方などをチェックする適性検査として採用しているのです。文章には、みなさんが今まで培ってきた人間性や性格が表れるものです。これまでどんな経験をして、それに対してどんな意見を持っているのか、文章から読み取ろうとします。もちろん内容が大切ですので、業界への関心やお子さんに対してどのような思いを持って保育士になろうとしているのかといった、保育士としての姿勢・意気込みも評価対象です。
作文・小論文を書く時に大事なのがテーマ選びです。テーマ次第で構成が大きく変わってきます。テーマには選択式と自由記述がありますが、その内容によって評価が変わることはありません。無理をして難しいテーマを選ぶ必要はなく、興味を持てることについて書いてください。テーマ選びに迷わなくするために大事なことは次の2つです。
1. 日頃から自分の考えをまとめて適切に伝えられるように意識すること
2. 日頃から保育業界に関するニュースをチェックすること
考える癖をつける、アンテナを広げて情報を拾うことを習慣にする、と言い換えることもできます。
自由記述の場合、保育士になろうと思ったきっかけや、保育士を目指すためにがんばったこと、目指している保育士像、具体的に実践してきたことなどをテーマに選ぶと書きやすいです。これらは面接でも話せる内容ですので、日頃から考えをまとめておくことをおススメします。また、時事問題についてのお題を課される場合もありますので、業界に関するニュースはチェックするようにしておいてください。キャスターやコメンテーターが解説しているニュースを見ると、考察の視野が広がります。

保育士採用試験の科目の中でも苦手意識を持つ方が多い作文・小論文ですが、しっかりと対策をしておけば自分をアピールできる良い機会になります。ただし、作文・小論文対策に近道はありません。なるべく多くのテーマで文章を書けるようになるには、常日頃から「自分だったら」と考えるくせをつけ、自分が携わる業界のニュースには精通している状態にあるのが理想です。『たくさんの情報』と『それぞれに対する自分の意見』があれば、書くことに困るということはなくなるのではないでしょうか。
■監修/新谷ますみ
保育園運営本部で勤務。短大の幼児教育学科を卒業し、保育士・幼稚園教諭資格を取得。結婚後も仕事を続け、出産を機に一度退職。子育てがひと段落して、職場復帰。大切にしている言葉は「失敗しても、じっくり待つ」。

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