2019.11.06
転職コラム
英語を活かしたい保育士さん!「幼保英語検定」とは?
英語教育の必要性が高まるにしたがって、小学校での英語教育の必修化、さらには開始学年の引き下げが進められています。加えて、乳幼児期から英語に触れることが大切だと言われるようにもなっています。そのため、保育園や幼稚園でも外国人講師との触れ合いの時間をつくるなど、英語教育を取り入れるところが増えてきました。そんななか、子どもたちに英語を教えることのできる保育士さんの存在がクローズアップされています。ここでは、保育士さんのキャリアアップの可能性として注目が集まる『幼保英語検定試験』の内容や資格取得のメリットなどについてご紹介します。
『幼保英語検定(旧:保育英語検定)』とは?
『幼保英語検定(幼児教育・保育英語検定)』とは、一般社団法人幼児教育・保育英語検定協会が行う民間の認定試験です。元々は『保育英語検定』と呼ばれていましたが、幼児教育的要素を加味して、2019年度より名称が変更されました。旧保育英語検定の資格保有者を『イングリッシュエキスパート保育士』と呼んでいたのに対し、新しい資格保有者は『幼保英語士』と呼ばれます。この資格は、グローバル化に対応できる幼稚園教諭・保育士さん養成の一環として、英語能力を判定し、その能力を養成することを目的としています。合格者には、『幼保英語士資格証(旧:イングリッシュエキスパート保育士証)』が授与されるため、英語ができる保育士さんである証明になります。幼保英語検定は英検やTOEFLといった一般的な英語の検定試験とは異なり、園内での保育や乳幼児との会話、外国人保護者の方との日常会話など、幼児教育・保育現場での実用英語を習得できる内容となっています。
幼保英語検定のレベル
幼保英語検定は5つのレベルに分けられており、それぞれ試験内容・時間が異なります。
【4級】
出題目安:初歩的な単語・フレーズを理解できる。簡単なコミュニケーションができる。
試験:筆記50分
【3級】
出題目安:定型的なフレーズを用いて幼児とコミュニケーションが取れる。
試験:筆記50分・リスニング20分
【2級】
出題目安:簡単な文書作成ができる。幼児教育現場において補助的な役割ができる。
試験:筆記50分・リスニング25分
【準1級】
出題目安:円滑なコミュニケーションおよび文書作成ができる。下位資格取得者への指示ができる。
試験:筆記50分・リスニング30分・2次面接10分
【1級】
出題目安:幼保英語を使って支障なく活動が行える。高度なコミュニケーション能力と文書作成能力を有す。
試験:筆記50分・リスニング30分・2次面接20分
参考:一般社団法人幼児教育・保育英語検定協会|幼保英語検定
【4級】
出題目安:初歩的な単語・フレーズを理解できる。簡単なコミュニケーションができる。
試験:筆記50分
【3級】
出題目安:定型的なフレーズを用いて幼児とコミュニケーションが取れる。
試験:筆記50分・リスニング20分
【2級】
出題目安:簡単な文書作成ができる。幼児教育現場において補助的な役割ができる。
試験:筆記50分・リスニング25分
【準1級】
出題目安:円滑なコミュニケーションおよび文書作成ができる。下位資格取得者への指示ができる。
試験:筆記50分・リスニング30分・2次面接10分
【1級】
出題目安:幼保英語を使って支障なく活動が行える。高度なコミュニケーション能力と文書作成能力を有す。
試験:筆記50分・リスニング30分・2次面接20分
参考:一般社団法人幼児教育・保育英語検定協会|幼保英語検定
幼保英語検定の難易度と対策法
学校で習ってきた英語とは違い、保育の現場で実際に使われる英語がメインとなるため、やや難しく感じられるという声もあります。それは、幼児言葉に加え、おもちゃや遊具、子どもたちの病名などの単語も頭に入れておく必要があるからです。試験対策には、試験運営元の幼児教育・保育英語検定協会が出しているテキスト・ワークブックがお勧めです。大手書店やインターネットでも販売されています。旧保育英検の問題集とは出題内容が少し変わっている可能性がありますので、幼保英検専用のもので学習するようにしてくださいね。
リスニングや面接でも、保育現場特有の言い回しが出てきますので、問題集でしっかり対策するとともに、実際の現場での会話や対応をイメージしておくことが大切です。
リスニングや面接でも、保育現場特有の言い回しが出てきますので、問題集でしっかり対策するとともに、実際の現場での会話や対応をイメージしておくことが大切です。
『幼保英語士』の資格を取得するメリット
資格を取得することで、保育士さんとしての仕事の幅が広がるだけでなく、給与面でも一般的な保育士さんより高くなる可能性があります。幼児教育・保育の現場での英語教育においては、ただ英語を話すことができるというだけではなく、幼児教育・保育の専門知識がベースとなります。社会のグローバル化が進む中、英語と保育の両方の知識を持つ『幼保英語士』の需要は今後ますます高まっていくでしょう。
英語教育に力を入れている園や、外国人の子どもたち・保護者の方がいらっしゃる園にとって、このような保育士さんはなくてはならない存在となっていくことでしょう。「保育の現場での新たな可能性を見つけたい!」という保育士さんは、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
英語教育に力を入れている園や、外国人の子どもたち・保護者の方がいらっしゃる園にとって、このような保育士さんはなくてはならない存在となっていくことでしょう。「保育の現場での新たな可能性を見つけたい!」という保育士さんは、ぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
■監修/新谷ますみ
保育園運営本部で勤務。短大の幼児教育学科を卒業し、保育士・幼稚園教諭資格を取得。結婚後も仕事を続け、出産を機に一度退職。子育てがひと段落して、職場復帰。大切にしている言葉は「失敗しても、じっくり待つ」。
保育園運営本部で勤務。短大の幼児教育学科を卒業し、保育士・幼稚園教諭資格を取得。結婚後も仕事を続け、出産を機に一度退職。子育てがひと段落して、職場復帰。大切にしている言葉は「失敗しても、じっくり待つ」。