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2019.10.25

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電話対応やマナー…保育士さんが気をつけたい点

保育士さんが気をつけるべき電話対応・マナー

保育士さんの業務のひとつである『電話対応』。園によっては事務の方だけが受電するところもありますが、社会人の基礎マナーとして正しく対応できるようにしておきたいところ。苦手意識をお持ちの保育士さんもいらっしゃると思いますので、今回は電話対応で保育士さんが気をつけるべき点についてご紹介します。

保育園で受ける電話は保護者の方からだけではありません。どういう電話が入るのかあらかじめ知っておくだけでも、落ち着いた対応ができるようになります。
いちばん多いのが保護者の方からの入電です。お子さんが体調不良で保育園をお休みするとき、登園させてよいかの確認、園への持ち物など質問、お迎えが遅れるとき、お子さんの体調など不安や心配ごとがあるとき、など用件はさまざまです。
新規入園を検討される保護者の方から、電話で質問や見学希望を受けることがあります。保活中のママさんからがほとんどです。
保育用品や給食の食材など、園で使用している品物の仕入業者さんから確認の電話が入ります。名前も知らない会社から、新しい取引を目的とした営業電話が入ることもあります。
自治体や地域の法人、系列園などから、園の運営や地域交流、イベント等に関する確認や連絡が電話で入ることがあります。多くは園長先生あてです。
就活中の保育士さんが面接予約や見学希望で電話をしてくる場合があります。新たな後輩ができるきっかけにもなりますね。
正しい内容理解と情報の伝達には、やはりメモがカギとなります。名前と宛先と用件だけなら覚えられそうな気もしますが、伝言の間になにか業務を挟むと忘れてしまうことも…。電話の内容ごとにメモ例を挙げてみます。

〇園児の保護者の方から
・名前:〇〇さん(△△ちゃんママ、□□くんパパ)
・用件:延長保育希望 〇時まで
・伝達先:〇〇クラス

〇見学希望の保護者の方から
・名前:〇〇様
・用件:入園の見学希望
・お子さんの年齢:0歳9か月
・見学希望日:〇月〇日、△日、もしくは×日の週
・伝達先:園長先生

〇園の見学希望の保育士さん
・名前:〇〇様
・用件:園の見学希望
・見学希望日:〇月〇日以降
・伝達先:園長先生

〇一般企業、自治体等からの電話
・会社名/名前:株式会社〇〇、△△様
・用件:教材の営業
・伝達先:〇〇先生

折り返し対応のときは加えて電話番号を聞きます。保育士さんはいろいろな業務が次から次へと舞い込んでくるものです。電話取次ぎだけでなく、自分あての電話でも用件のメモを残しておくと後々便利ですよ。
ここからは電話を受けるときに気をつけたいことを、保育園ならではの特徴も踏まえてご説明します。
電話を取ったその瞬間、あなたは園の窓口になりますので、相手に失礼にならないような丁寧な対応が必要です。どれだけ忙しくても、どれほど切羽詰まっていても、電話口に出たからには「園の印象を左右するのは自分だ」と高い意識をもって応対しましょう。
電話では顔が見えません。それだけに声と話し方で、相手に与える印象は大きく変わります。電話で話すときはいつも以上に「ハキハキ」「元気に」「明るく」を意識してください。声がこもり気味の方は、うつむかずに前や上を向く、背筋を伸ばすと声が出やすいですよ。
あいまいな返事や発言はトラブルの元です。「たぶん」「かもしれない」といった返事は極力さけましょう。分からなかったり、自分だけで判断できないことは「申し訳ございませんが、確認させていただきます」と切り返すことも必要です。
電話で園児の名前や登園状況、在籍状況などを聞かれることがあるかもしれません。知っている方であっても、原則他の園児のことはお伝えできません。個人情報は絶対に漏らしてはいけないのです。また、保育士さんや園長先生の氏名を確認しようとする営業電話もかかってきます。相手はプロですので言葉巧みに聞いてきますが「むやみに個人情報は伝えない」という意識で、回答に悩むときは「ご用件をお聞きします」と言った上で、園長先生などに確認するようにしましょう。
「受電したら相手が仲の良い〇〇ちゃんママでテンションが上がってしまった!」ということもあるかもしれません。対面ではよくても、電話のときは礼節をもって対応するのがマナーです。
電話で保護者の方からお叱りを受けることもあります。内容の大半はお子さんに関することです。大事なお子さんのことですから、当然、温度感も高くなりがちです。「しっかり返事をして」「気持ち汲み取ってあいづち」しながら、お叱りのポイントを聞き取りましょう。こちらに関しても、即答できないこと、正確でないことはその場で返答しないよう気をつけましょう。

電話応対は丁寧な言葉づかいで、どこの誰から、どのような用件か、を正しく受け取ることからスタートです。どういう電話が入るのか、何を聞けばいいのか、をこちらで再確認できたと思いますので、自信をもって電話をとって応対するようにしましょう。
■監修/新谷ますみ
保育園運営本部で勤務。短大の幼児教育学科を卒業し、保育士・幼稚園教諭資格を取得。結婚後も仕事を続け、出産を機に一度退職。子育てがひと段落して、職場復帰。大切にしている言葉は「失敗しても、じっくり待つ」。

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