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2019.12.25

転職コラム

男性の保育士さんの割合は?保育園で求められる役割は?

保育園でも見かける機会が増えてきた男性保育士さんですが、実際の割合はどの程度なのでしょうか。また保育現場で男性保育士が求められる理由とはどのようなものでしょうか。
2018年時点での厚生労働省の調査では、保育の現場で保育士として勤務する約23万人のうち、約6%にあたる1万3,000人強が男性です。まだまだ少ないように感じるかもしれませんが、実は5年間で1.4倍に増加しています。また、保育士業界全体の給与水準の向上や働きやすい環境整備が進むことで、今後も男性の割合は増えていくことが予想されます。
そもそも保育士不足のため、各自治体・保育施設は一人でも多くの保育士さんに働いてほしいと考えています。男性だから、数が少ないからと言う理由で、男性保育士さんの勤務先が少ないということはありません。また、キャリア志向が高い人が多いことから、園長候補として男性保育士に門戸を開いている園も数多くあります。では他に、保育園は男性保育士に対して、どのようなことを期待しているのでしょうか。
ここからは、男性保育士さんがいることで良いこと、助かることを園側の意見を含めてご紹介します。
大きくて重い荷物を運んだり、電球交換など高いところに手が届くと助かります。全員が力持ちとは限りませんが、やっぱり頼りにされることが多々あります。
男性保育士さんが入ることによって、いつものお遊戯にさらにあそび心が加えられて、楽しみ方が増えることもあります。特に外遊びでのダイナミックな遊び方に子どもたちも大はしゃぎすることも。子どもたちに振り回されてクタクタになってしまう保育士さんもいらっしゃいますが、新しい視点や方法で、見事に子どもたちをリードしてくれます。自分自身を球当ての的にしたり、のぼり棒のような遊具のかわりになったり、きき腕に2〜3人のお子さんをぶら下げて持ち上げたりと、遊びの幅もぐんと広がります。また、男の子の遊びについていきやすいこともメリットです。3歳にもなると『戦いごっこ』に目覚めたり、マニアックな乗り物が好きだったりと、「遊び」と「知識」についていくのも大変ですが、同じ『男の子』である男性保育士さんだとそれらに適応しやすいという点にも注目です。
園庭や保育室内が外から見える施設もあります。こうした保育園は地域に根付いた運営を行っていて、子どもたちが健やかに育つ姿を町ぐるみで見守っているともいえます。「見えていること」がときに弱点になることもありますが、そのような場合でも男性保育士さんがいると安心です。園児や女性をねらう犯罪には、男性がいることが抑止力となることもあるからです。もちろん園内だけでなく、お散歩で外出するときも同様です。
男性同士の方が話しやすいこともあるかもしれません。「そんなことも知らないのか」と思われたくないので、意外と育児に対する質問を女性の保育士さんにしづらい人もいます。そんな些細な疑問や質問も、相手が男性であれば相談しやすくなることが多いです。男性の保護者と保育士さんのコミュニケーションがより活発になれば、育児参加の機会がさらに増えるかもしれませんね。

保育士さんについても、近年は性別問わず、保育ができる人材が求められています。上記でご紹介したような男性ならではの利点を必要する保育園もありますから、保育の現場で活躍できるフィールドは今後も拡大していくことでしょう。保育士さんをめざす男性のみなさん。今回の記事を参考に、ぜひ強みを活かしてチャレンジしてみてくださいね。
■監修/新谷ますみ
保育園運営本部で勤務。短大の幼児教育学科を卒業し、保育士・幼稚園教諭資格を取得。結婚後も仕事を続け、出産を機に一度退職。子育てがひと段落して、職場復帰。大切にしている言葉は「失敗しても、じっくり待つ」。

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