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2020.02.05

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保育園でのひな祭り。由来と行事をおさらいしましょう!

【保育園編】ひな祭りの過ごし方。由来と行事をおさらいしましょう!

3月3日の『ひなまつり』。多くの保育園・幼稚園では、園児さんと一緒にひなまつりイベントが行われています。子どもたちが主役の日ですから、しっかりと準備していい思い出にしてもらいたいところです。保育士になって初めてひなまつりを迎えるという方、今年の行事のアイデアを考えている方に、まずはひなまつりの由来を、そしてひなまつり当日の保育園での過ごし方についてお話ししていきましょう。

ひなまつりは、女の子の健やかな成長と幸せを祈祷するお祝い行事です。ひな人形を飾り、ひなあられやちらし寿司、菱餅(ひしもち)などを食べて過ごします。五節句(ごせっく)のうち、桃の花が咲く時期の節句であることから別名『桃の節句』とも呼ばれます。
日本では平安時代から続くとされる伝統的な行事。ですが、その起源は実は中国にあります。草や藁、紙などで作った人形に自分の穢(けが)れを移して川に流すことによって、無病息災を祈念する行事がひなまつりの起源だといわれています。その後、時代とともに人形で遊ぶようになったり、部屋に人形を飾るように…というように、その形は変化してきました。形は変わっても、子どもたちのために祈り、子どもたちの健やかな成長を祝うための行事。そのため、保育園にとって欠かすことができないイベントになっています。
最近では住宅スペースの都合で、賃貸でも持ち家であっても、家にひな人形を飾るご家庭は減ってきているようです。また、飾るという家の場合も、お内裏様とお雛様だけの『親王飾り』が主流となっています。このように、ひなまつりの準備が難しいご家庭にとっても、子どもたちに由来と伝統を覚えてもらうというためにも、保育園でできるひなまつりの楽しみ方をご紹介していきます。
ひなまつりといえば「ひな人形」ですよね。ここでは、壁面などにも活かせる平面のひな飾りの作り方をご説明します。ひなまつり前日までに、保育士さんが画用紙にひな壇のイラストを描きます。園児さんが多いクラスでは、同じものをいくつか準備しておきましょう。当日は子どもたちと一緒に折り紙でひな人形を作ります。できた人形をひな壇に糊やセロテープで貼り付けて、お内裏様とお雛様をはじめ、三人官女、五人囃子、右大臣と左大臣の随身、熊手やちり取りを持った仕丁など、15人揃ったものを壁にかけていきます。15人すべてが順序通りに並べられた完成版を作っておくと、制作するときの参考にしやすいですね。
絵本、うたあそび、体操の時間にひなまつりに関する素材を選びます。難しくなりすぎないように、『ひな祭り』という行事と『女の子が主役であること』が伝わればOKです。
【ひな祭りの絵本の例】
2歳児~
『みんなでおひなさま!』
『ひみつのひみつのひなまつり』
3歳児~
『もりのひなまつり』
『ぶたさんちのひなまつり』
・うた、体操で使えるひな祭りの曲
『うれしいひなまつりベスト』
ひなまつり当日の1週間くらい前から、遊びの中にひなまつりを加えて「もうすぐ、ひなまつりだね」「いよいよあしたはひなまつりだよ」とワクワク感を出していくと、園児さんも保育士さんも楽しくなりますね。
お内裏様とお雛様の顔抜きパネルを制作し、顔を出した子どもたちの写真を撮れば、いい思い出になります。園児たちもお友だち同士で盛り上がることできるでしょう。顔抜きパネルは保育士さんが事前に制作しておいて、衣装は子どもたちと一緒に画用紙で作っても面白いですね。
普段使っている人形にお内裏様やお雛様の衣装を飾りつけて、人形劇をしてみましょう。ヒーローが悪役を倒すというのが定番のストーリーでOKです。また、簡単な指人形を作って、絵本を題材にミニ人形劇とするのも新鮮です。子どもたちは指人形の劇も楽しんでくれますが、それを動かしている保育士の先生にも興味津々です。
毎日のおやつを、ひなまつりには『ひなあられ』にしてみてはいかがでしょうか。材料はお餅と砂糖だけ(関東はお米と砂糖)ですので、健康という点からも安心です。

子どもたちの健やかな成長と幸せを祈る、そんな先人の思いが伝統として今日まで伝わっている『ひなまつり』。時代を経ることで、ひなまつりの過ごし方は変わっていくかもしれませんが、「子どもを大切にする日」としてこれからも受け継がれていくことでしょう。子どもたちの、さらにその子どもたちの代までこの素晴らしい風習が続いていくように。保育士さんがひなまつりの意味を、遊びや読み聞かせを通じて教えてあげてくださいね。
■監修/新谷ますみ
保育園運営本部で勤務。短大の幼児教育学科を卒業し、保育士・幼稚園教諭資格を取得。結婚後も仕事を続け、出産を機に一度退職。子育てがひと段落して、職場復帰。大切にしている言葉は「失敗しても、じっくり待つ」。

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