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2020.06.17

転職コラム

株式会社と社会福祉法人…保育士として働く保育園はどっち?

株式会社と社会福祉法人…働くならどっちが運営する保育園?

保育士求人情報で「社会福祉法人〇〇〇会 〇〇〇保育園」と「〇〇〇保育園 株式会社〇〇〇〇」という2種類の園名を見かけたことがありませんか。これは経営母体が「社会福祉法人」なのか「株式会社」なのかという違いですが、そもそもこの2つにどんな差があるのか。詳しくご存じない保育士さんもいらっしゃるようです。では実際、働く場としてそれぞれどんな特長があるか、今後のためにもちょっと知っておきましょう。

もともと保育園の運営は社会福祉法人や宗教法人(お寺の境内の保育園等)の『公益法人』にだけ許されていました。それが2000年の法改正により、株式会社(一般企業)も保育園を開設できるようになったのです。以来、いまでは株式会社が経営する園がどんどん増えています。『社会福祉法人』と『株式会社』のいちばんの違いは、前者が『非営利法人』で利益を追求できないのに対し、後者は『営利法人』として利益を出すことを目的にしていること。その差が働く環境にも少なからず影響をもたらしているようです。
社会に貢献する『公益法人』である。法改正前(20年以上前)から続いている。そんな特長にメリット・デメリットの両面があるといわれています。

◆長い歴史と実績がある
<メリット> 安心・安定して働ける
<デメリット>施設が古い場合がある
◆地域に根差した園が多い
<メリット> 急な転勤などの心配がない
<デメリット>転居などに対応しにくい
◆保育方針が統一されている
<メリット> 指示にブレがない
<デメリット>新しい取り組みが少ないことも
◆ベテランの保育士さんが多い
<メリット> 指導・教育体制が充実
<デメリット>キャリアアップが実現しにくい
◆営利目的の経営ではない
<メリット> 基本的に非課税で経営的に安定
<デメリット>備品や遊具が気軽に買えない
営利目的である。新規参入企業も多い。そんな性格上、次のようなメリット・デメリットが指摘されています。

◆一般企業ですから
<メリット> 職員の処遇改善にも力を入れている
<デメリット>評価がシビアなケースもある
◆新しい取組に積極的
<メリット> IT化で残業が少なくなることも
<デメリット>システムについていけない、慣れるのに時間がかかる
◆ベテランが少なく、若い保育士が多い
<メリット> 意見がいいやすい、昇格のチャンスも豊富
<デメリット>指導役・まとめ役がいない
◆複数の園を経営している場合が多い
<メリット> 異動・転勤の可能性もある
<デメリット>新しい園の立ち上げに携わるチャンスも大
ご覧のように株式会社と社会福祉法人、それぞれが運営する保育園のメリット・デメリットは表裏一体です。一概にどっちが良い・悪いとは言えません。ではどう判断すればいいのか。その基準となるのは、みなさんの考え方や目標です。例えば「地元で安定して長く働きたい」という場合は、社会福祉法人がいいかもしれません。「自分のアイデアを運営に活かしたい、将来は上のポストを目指したい」という方には、株式会社が向いているでしょう。「え~、自分はどっちのタイプかまだ分からない…」という方は、まず『ほいとも』に相談です。専任のコーディネーターがみなさんと一緒に将来を考え、最適な園をご案内しますよ。
■監修/新谷ますみ
保育園運営本部で勤務。短大の幼児教育学科を卒業し、保育士・幼稚園教諭資格を取得。結婚後も仕事を続け、出産を機に一度退職。子育てがひと段落して、職場復帰。大切にしている言葉は「失敗しても、じっくり待つ」。

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