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2021.11.10

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保育士から医療保育士への転身…医療保育専門士とは?

どうすれば「医療保育士」になれるの?

最近、医療保育士(病棟保育士)に関する質問や問い合わせが増えています。「実際にどんな仕事をするの?」「あまり求人を見かけないけど募集してる病院はある?」「院内保育士とは違うの?」「普通の保育士よりお給料は高め?」「そもそも医療保育士なるにはどうすればいいの?」「特別な資格が必要なの?」「医療保育専門士ってなに?」…。今回はそんな疑問にまとめてお答えします!

病棟保育士とも呼ばれるように、実際に病院の小児科病棟などで働く保育士のことです。怪我や病気で入院中、あるいは通院中の子どもたちと関わりながら、食事補助、着替えの手伝い、遊びや勉強のサポートなどを担います。対象年齢が0〜18歳(病院によっては0〜12歳)と幅広いのが特徴。医師や看護師は医療業務に専念するため、子どもの世話をする時間がとれません。そのため医療保育士が、入院生活の支援や心のケアを行うのです。基本的に担任やクラスを持つことがなく、残業や持ち帰り仕事もほとんどありません。もちろん運動会や発表会などの行事もなく、準備に追われることもありません。ただ歩くのが難しい子ども、定期的に投薬・点滴が必要な子ども、障がいを持つ子どもたちに、つねに細やかな気配りをし、医師・看護師と連携しながら仕事をすることが求められます。なく、病院に直接雇用されますので、一般的にお給料や待遇はちょっと高めになります。ちなみに「院内保育士」という保育士もありますが、これはまったくの別になります。医師や看護師さんのお子さんを預かる院内託児施設(院内保育所)で勤務する保育士のことですので、お間違いのないように。
入院中の子どもたちに関わりますから、最低限の医療知識が求められます。でも、特別な経験や資格が必要なわけではありません。学校のように18歳までの子どもと接する可能性がありますが、幼稚園教諭や教員の免許は不要で、四年制大学卒・医療保育学科卒などの学歴も必要ありません。短大でも専門学校でも、保育科卒で保育士免許さえ持っていればなることができます。ただし「じゃあ、お給料も良さそうだし私もやってみよっかなぁ」と気軽に始められるわけではありません。命と密接に関わる現場での仕事ですから責任も大きくなります。また療養中の子どもの心のケアにも配慮が求められますので、人柄がとても重視される傾向にあります。さらに医療保育士は求人数自体が少なく、非公開求人となっているケースも多いので、なかなか募集に出会うことができません。ではいま医療保育士として働く人は、どうやってそこにたどりついたのか。例えば病児保育や小児保育の研修に積極的に参加したり、医療保育士になるための勉強をしている姿勢を示したり、病院の院内学級などでボランティア活動をしたり…という中で、病院から直接声をかけられるケースもあるようです。
これは一般社団法人日本医療保育学会が2007年にスタートさせた認定資格です。国家資格ではありませんが、認定を受けるにはかなり高いハードルがあります。まず受験資格として、(1)日本国の保育士資格を有していること。 (2)病院・病児保育室・障がい児施設などで常勤1年以上、非常勤は年間150日以上かつ2年以上の保育経験を有していること。 (3)日本医療保育学会の正会員で1年以上の会員歴があること。 これらをすべて満たしたうえで、研修会参加、レポートや論文の提出、研修費用・資格認定料が求められます。
※詳細はhttps://iryouhoiku.jp/specialist/specialist-information/
確かに資格認定されれば、病院への就職は有利です。でも「病院等での保育経験」が必須条件となっていますので、まずは医療保育士として働き始めることが大事。私たち『ほいとも』は常時4000件以上の保育士の求人を持ち、多くはありませんが病院勤務の案件もあります。医療保育士に興味がある方は、その第一歩としてぜひご相談ください。もちろん、すでに医療保育士の経験がある人には医療保育専門士のほか、保健医療ソーシャルワーカー、保健児童支援士などの資格取得やキャリアアップについてのアドバイスも行いますよ。
■監修/新谷ますみ
保育園運営本部で勤務。短大の幼児教育学科を卒業し、保育士・幼稚園教諭資格を取得。結婚後も仕事を続け、出産を機に一度退職。子育てがひと段落して、職場復帰。大切にしている言葉は「失敗しても、じっくり待つ」。

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