2022.02.16
転職コラム
借り上げ社宅制度。仕組みと保育士の申請方法は?
保育士借り上げ社宅制度、保育士対象借り上げ住宅制度、保育士宿舎借り上げ制度…。自治体によって名称が少し違ったりしますが、例えば大阪市では最大月6万6000円、神戸市では8万2000円の家賃支援があります。「8万円もあれば、家賃がタダになる!」 確かに8万円以下の部屋なら自己負担ゼロになりますが、この制度には様々な規定や制限がありますので注意も必要です。まずはその仕組みやルールをしっかり理解することから始めましょう。
保育士確保のための自治体の支援策
現在、ほとんどの自治体が「保育士不足」という慢性的な課題を抱えています。そこで保育士の確保・定着・離職防止のために多くの市などが「借り上げ住宅支援」を行っています。年々改善傾向にあるとはいえ、保育士の給与は決して高いとはいえません。そんな収入の中で支出の多くを占める家賃を支援してくれるわけですから、利用しない手はありませんね。しかも「市の制度」でありながら、対象は市立保育園で働く公務員保育士だけではないんです。例えば大阪市の交付対象は「市内において、保育園、認定子ども園、小規模保育事業、事業所内保育事業のいずれかを経営する者」と定義されています。つまり私立保育園も、民間の企業内保育園も、支援の対象になっているのです。
ただし、好きなところに住めるワケじゃない。
「自分が借りたマンションの家賃のうち6万6000円を市が出してくれる!」と思っている人がいるかもしれませんが、これは大きな間違いです。対象は個人ではなく、あくまで支援申請をしている保育園。保育園名義で借り上げている賃貸物件の家賃を市が支援し、園が保育士にその物件を社宅として提供するという制度です。保育園によって、小さなマンション一棟をマルマル借り上げている、何棟かの物件に一部屋ずつ社宅を用意しているなど様々なケースがありますが、基本的には「その中からしか、住むところを選べない」ということです。
しかも自治体によって「補助額の上限を超えてはいけない」「園から何km以内の物件のみ」「借り上げ社宅制度の利用者には交通費を支給しない」など、いろんなルールがあります。ただ中には、このルールに従いながら「保育士さんの気に入った物件」「保育士さんが住みたいと思った物件」を社宅として借り上げてくれる保育園もありますので、そこも要チェックです。
しかも自治体によって「補助額の上限を超えてはいけない」「園から何km以内の物件のみ」「借り上げ社宅制度の利用者には交通費を支給しない」など、いろんなルールがあります。ただ中には、このルールに従いながら「保育士さんの気に入った物件」「保育士さんが住みたいと思った物件」を社宅として借り上げてくれる保育園もありますので、そこも要チェックです。
永遠に支援してくれるワケじゃない。
この制度は多くの場合、「若手保育士の確保」を目的としています。だから例えば大阪市では対象が「保育所等に採用されてから9年以内の保育士」とされています。つまり新卒で大阪市内の保育園に就職してから支援を受けられるのは最大9年、他の市で3年勤めて大阪市内の保育園に転職した場合は6年となります。多くの自治体が同じように年数を定めていますので、「神戸市で8年、大阪市で9年」というような支援は受けられません。まだ給与が少ない10年目くらいまでは支援するけど、だいぶ給与が増えてくるそれ以降は自分でなんとかしなさいということです。
また支援の金額や年数も、ずっと一定ではありません。大阪市では2年ほど前まで8万2000円だった上限が、いまは6万6000円に引き下げられています。さらに令和3年度採用では、期間も10年から9年に短縮され、今後はさらに短くなるかもしれません。国や市の予算による支援制度ですから、予算が減れば支援の金額や期間も変わってしまいます。
また支援の金額や年数も、ずっと一定ではありません。大阪市では2年ほど前まで8万2000円だった上限が、いまは6万6000円に引き下げられています。さらに令和3年度採用では、期間も10年から9年に短縮され、今後はさらに短くなるかもしれません。国や市の予算による支援制度ですから、予算が減れば支援の金額や期間も変わってしまいます。
自分で調べるには限界もありますね。
もちろん、大阪市や神戸市では市のHPで借り上げ社宅制度について詳しく説明しています。
大阪市…https://www.city.osaka.lg.jp/kodomo/page/0000382557.html
神戸市…https://kobe-kn.jp/iine/
だから、まずは自分が働きたいと思っている自治体の制度を調べることからスタートしましょう。そして志望する保育園が借り上げ社宅支援制度に申請しているかどうかも、事前にチェックする必要がありますね。さらにその保育園が社宅としてどんな物件を借り上げているかも気になるところ…。でもこれだけのことを、保育士の仕事をしながら、転職活動もしながら、自分でぜんぶ調べるのは至難の技。そんなときは『ほいとも』に相談です。制度に詳しいキャリアアドバイザーに相談していただければ、希望の自治体や園の状況を一緒に調べますよ。
大阪市…https://www.city.osaka.lg.jp/kodomo/page/0000382557.html
神戸市…https://kobe-kn.jp/iine/
だから、まずは自分が働きたいと思っている自治体の制度を調べることからスタートしましょう。そして志望する保育園が借り上げ社宅支援制度に申請しているかどうかも、事前にチェックする必要がありますね。さらにその保育園が社宅としてどんな物件を借り上げているかも気になるところ…。でもこれだけのことを、保育士の仕事をしながら、転職活動もしながら、自分でぜんぶ調べるのは至難の技。そんなときは『ほいとも』に相談です。制度に詳しいキャリアアドバイザーに相談していただければ、希望の自治体や園の状況を一緒に調べますよ。
■監修/新谷ますみ
保育園運営本部で勤務。短大の幼児教育学科を卒業し、保育士・幼稚園教諭資格を取得。結婚後も仕事を続け、出産を機に一度退職。子育てがひと段落して、職場復帰。大切にしている言葉は「失敗しても、じっくり待つ」。
保育園運営本部で勤務。短大の幼児教育学科を卒業し、保育士・幼稚園教諭資格を取得。結婚後も仕事を続け、出産を機に一度退職。子育てがひと段落して、職場復帰。大切にしている言葉は「失敗しても、じっくり待つ」。