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2022.08.10

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幼稚園教諭免許の更新制廃止。免許をお持ちの方への影響は?

7月からの幼稚園教諭免許の更新制廃止で、何がどう変わるの?

幼稚園、小・中・高校の教諭免許に関して、これまで10年毎の更新が必要でしたが、2022年7月にその更新制が廃止になりました。当然、更新に伴う合計54時間以上という講習も廃止です。つまり「更新しないと免許失効」というのが完全になくなったわけです。ではこの制度廃止、みなさんにはどんな影響があるのか、詳しく見ていきましょう。

教員免許の更新制が導入されたのは2009年(平成21年)4月1日で、それ以降に取得した免許は「新免許」と呼ばれます。「新免許」の中でも2009年4月〜2012年6月に取得した人は免許の有効期限が2019年4月〜2022年6月とされていたはずなので、すでに一度更新を行っているかもしれませんね。でも2度目の更新は、もう必要なくなりました。それ以降に取得した人は、免許の有効期限を確認してみてください。2022年7月1日が有効期限内なら今後一切、更新しなくても大丈夫。その免許でずっと幼稚園教諭を続けられます。
ただ更新に伴って義務づけられていた講習の受講は、更新日の2年2ヶ月前から手続きできることになっていましたので、2013年頃の取得だと、すでに申し込んだり、一部の講習を受けたりしているかもしれませんね。でももう、その講習からも更新の手間からも解放されますよ。
2009年(平成21年)〜2012年あたりで「新免許」を取得した人の中で、有効期限内に更新を行っていない人の免許は「失効」となっています。取得したけど幼稚園教諭の道を選ばずに一般企業に就職したから。幼稚園に就職したけど数年で辞めてしまい、もう戻る気がなかったから…。理由は人それぞれだと思いますが、もし「もう一度、幼稚園で働いてみたい」という気持ちがあるなら、再取得が簡単になりました。
これまで「失効」している免許を復活させるには、更新と同様の講習を受ける必要があったんですが、それがなくなったからです。この7月からは各都道府県の教育員会に「再授与申請」を行うだけで、有効かつ更新の必要がない免許状を再度受け取れるようになったんです。
2009年(平成21年)の3月31日以前に取得した免許は「旧免許」と呼ばれます。この「旧免許」は更新制が施行される前のものなので、そもそも10年間という有効期限がありません。もちろん取得後20年〜30年、幼稚園の先生として働き続けている人は、これまでの間に更新講習免除手続きなどを行い、更新と同様の取り扱いを受けていると思います。
それに対して取得後、何の手続きもしていない人の「旧免許」は「休眠」状態にあるとされています。「失効」ではないので免許は生きています。生きているとはいえ、更新制度のもとでは眠りから覚ますのに更新講習が必要でした。それが7月以降は一切の手続きナシで有効な免許になります。つまり「休眠中の旧免許」を持っている人は、働こうと思えば明日からでも幼稚園教諭として働けるというわけです。
結婚や出産で幼稚園を退職して免許が「失効」「休眠」となっている人は、更新制の廃止で復職しやすくなります。「更新が面倒だから復職するつもりはなかった」という人も、面倒なことさえなくなれば、復職を考えやすくなりますね。ただ更新制廃止は7月に施行されたばかりですし、都道府県によって運用が異なるケースもないとはいえません。必ず文部科学省や都道府県の教育委員会のHPで確認してください。
確認の結果、「こんなに手続きが簡単なら、復職も悪くないかも」と思った人は、ぜひ『ほいとも』に相談してください。「いきなり正社員での復職はちょっと…」という場合、パートや非常勤のお仕事も紹介できますよ。
■監修/新谷ますみ
保育園運営本部で勤務。短大の幼児教育学科を卒業し、保育士・幼稚園教諭資格を取得。結婚後も仕事を続け、出産を機に一度退職。子育てがひと段落して、職場復帰。大切にしている言葉は「失敗しても、じっくり待つ」。

幼稚園への復職をお考えの方も!

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