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2023.07.12

転職コラム

保育士未経験でも「子育て支援員」を取得すれば保育園で働けます!

「子育て支援員」を取得すれば保育士資格ナシでも保育園で働ける

一般的に保育園で働くには保育士資格が必須とされていますね。ただ「資格はないけど保育の仕事がしたい!」という人は、けっこう多いんです。そんな人のためにあるのが「子育て支援員制度」。保育士よりも取得がかなり簡単ですし、取れば保育園や認定こども園で働くチャンスが大きく広がりますよ。

保育資格を取得する方法は3つあります。まず「指定保育士養成施設」を卒業するという方法。都道府県知事が認定する大学・短大・専門学校で、保育実習を含む必要単位を取得すれば、卒業と同時に保育士資格者となります。2つめは指定施設以外の大学・短大・専門学校の卒業者が、保育士試験を受験するという方法。3つめは高卒者(中卒も可)が児童福祉施設で2年以上の実務経験を積んだ上で、保育士試験を受けるという方法です。
ただし国家資格ですから試験は簡単ではありません。「保育原理」「保育の心理学」「保育実習理論」などの8科目の筆記試験に加え、音楽・造形・言語から2分野を選ぶ実技試験があります。受験チャンスは年2回ありますが、最近は合格率が20%前後で推移。つまり通るのは5人に1人という狭き門です。
「じゃあ無資格の私が保育園で働くのは無理…」と諦めないでください。保育士資格がなくても、保育の仕事に就けるチャンスがあります。国は保育現場の慢性的な人員不足に対応するため、2015年に「子ども・子育て支援新制度」の中で「子育て支援員」という民間資格を新設しました。これがあれば保育園や認定こども園で保育補助として働けます。
しかも資格取得に試験はナシ。全国共通の「子育て支援員研修」を受講すればOKです。研修は「基本研修」が8科目・8時間、「専門研修」が16〜18科目・21時間ほど(地域保育コースの場合)。研修は各自治体が実施していて、テキスト代以外は基本無料です。修了者には修了証書が発行され、全国どこでも働ける「子育て支援員」の資格者になれます。保育士より取得のハードルはかなり低めですね。
現在、保育園・幼稚園・認定こども園などが、保育士とは別枠で保育支援員を募集しています。担任・クラス運営・保護者対応などを行わない「保育補助」が主な仕事で、食事介助・トイレの補助・お散歩の同行・お片付けなどを担当します。「掃除や雑務ばっかりで、子どもと接する機会がないのでは?」と思われるかもしれませんが、そうとも限りません。子育て経験のある支援員が、他の先生方や保護者から助言を求められたり、頼りにされたりということも少なくないようです。
契約社員・パート・派遣などが中心になりますが、支援員を募集する保育施設は着実に増えています。そして「どうしても保育の仕事がしたかった」「他の仕事とダブルワークで」といった人が活躍中。「ここで実務経験を積んで、保育士を目指す」という人も少なくありません。さらに保育園だけでなく、学童保育・放課後等デイサービス・養護施設・一時預かり事業者などでも募集していますので、「子育て支援員」を取っておけば就業のチャンスは大きく広がりますね。
支援員の募集は増えていますが、それだけに研修受講の希望者も増えています。自治体ごとに定員や研修時期が決められていますので、まずは自分の住む自治体のHPを要チェックです。また専門研修は「地域保育コース」「地域子育て支援コース」「放課後児童コース」「社会的養護コース」の4つに分かれていて、申し込みの際に選択しないといけません。同じ支援員でもコースによって研修科目や働ける施設が変わりますので、こちらも要注意です。
◆大阪市:令和5年度大阪市子育て支援員研修(地域型保育事業・一時預かり事業)・大阪市居宅訪問型保育研修(基礎研修)受講者募集
◆兵庫県:令和5(2023)年度兵庫県子育て支援員研修について
◆京都府:令和5年度「子育て支援員養成講座」のご案内
◆大阪府:令和4年度「大阪府家庭生活支援員(子育て支援)研修」のお知らせ
*大阪府は令和4年度の内容になります。

もちろん『ほいとも』でも、様々な相談を受付中。すでに支援員のお仕事を派遣で紹介した実績も複数あります。研修の申し込みはどうすればいいのか、どんな仕事があるのかなど、気になることがあれば気軽に連絡してくださいね。
■監修/新谷ますみ
保育園運営本部で勤務。短大の幼児教育学科を卒業し、保育士・幼稚園教諭資格を取得。結婚後も仕事を続け、出産を機に一度退職。子育てがひと段落して、職場復帰。大切にしている言葉は「失敗しても、じっくり待つ」。

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