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2023.09.20

転職コラム

「他の市の保育園に転職」の際は、自治体の借り上げ社宅制度などを要チェック!

「他の市の保育園に転職」の際は、自治体の借り上げ社宅制度などを要チェック!

別の市や府県の保育園への転職を考えているみなさん。いまの住居から転職先に通勤する予定ですか? それとも転職と同時に新しい場所に引越しますか?「引越す」という人は、転居先となる自治体の借り上げ社宅支援や家賃補助を新たに受けられるようになります。「現住所から通勤」という人は、いまの居住地の制度も、転職先の保育園がある自治体の制度も対象外になる可能性があります。いずれにせよ希望する自治体の支援制度を、事前にしっかりチェックしておく必要がありますね。

「保育士不足」は、いまや各地で社会問題となっています。だから各自治体では保育士の確保・定着のために様々な支援制度を設けています。その代表格が「借り上げ社宅支援」。保育園が社宅として借り上げている物件に保育士が住む場合、その家賃の全額(または一部)を自治体が補助するという制度です。例えば大阪市では月の上限が6万6000円。家賃8万円なら1万4000円の自己負担で住めることになります。
ただしこれは大阪市内の保育園に就職し、大阪市内に住む場合に限った話。例えば豊中市の保育園から大阪市の保育園に転職する場合、同時に大阪市内に住民票を移さないと補助は受けられません。それどころか、豊中市から大阪市の保育園に通うとなると、いま受けている豊中市の補助もなくなりますので注意が必要ですね。一部「市外居住でも可」という市もありますが、大半は「市内勤務で市内居住」が原則。また自治体によって補助の金額や期間が異なったり、新卒保育士は条件が違ったり、年度替りのタイミングで変更になったりしますので、これも事前の確認が欠かせません。
これまでも『ほいとも』では、借り上げ社宅制度の記事を何度か掲載してきました。そこでは大阪市・神戸市・京都市の話が中心でしたので、今回は周辺の市の制度を紹介します。借り上げ社宅制度だけでなく、就職準備金、生活支援金など様々な制度がありますので、ぜひ参考に!

◆堺市
<保育士宿舎借り上げ支援事業>
月額上限4万1200円の補助あり。
<さかい保育士等就職応援事業>
堺市内の民間保育園に就職する際、上限40万円の準備金を貸し付け。2年勤続で返還免除。

◆寝屋川市
<保育士宿舎借り上げ支援事業>
月額上限8万2000円の補助あり。
<保育士処遇改善事業>
寝屋川市で初めて正社員で保育園等に勤務する人に、
1年目:月1万5000円、2年目:8000円、3年目:3000円、3年で最大31万2000円の処遇改善。

◆豊中市
<保育士宿舎借り上げ支援事業>
月額上限7万3000円の補助あり。
<とよなか保育士応援手当>
市内の民間保育園で新たに勤務する人に、月額2万円を3年間支給(最大72万円)。
<とよなか保育士歓迎一時金>
府外(一部例外あり)から転入して豊中市内の保育施設に就職する人に10万円の一時金。

◆箕面市
<箕面市家賃支援補助金>
月額上限7万円の補助あり。
<箕面市生活支援補助金>
市内の保育施設に新規採用された人に月額2万円を3年間支給(最大72万円)。

自治体によって規定や申請方法などは様々ですので、詳細はHPを見たり、直接問い合わせたりして確認してくださいね。また大阪府・兵庫県・京都府の他の自治体にも様々な制度があります。気になる市があれば「○○市/保育士/借り上げ社宅」などのキーワードで検索してみてください。
私たち『ほいとも』は常時5500件以上の保育士求人を取り扱っていますが、募集依頼のあった保育園を必ず直接訪問しています。だから各園の保育方針や職場環境、園長や主任の人柄、先生の年齢層などはもちろん、周辺の住宅事情、その自治体の補助制度、その園が市の借り上げ社宅支援に申請しているかどうかなども把握しています。分からないこと・迷うことがあれば、何でも気軽に相談してください。
ただし「家賃補助が高額だから○○市の保育園に転職しよう」というのは、あまりオススメできません。確かに補助が8万円の市と4万円の市では大きな差があります。同じ給与だと、純粋に手取りが4万円多くなりますからね。支援制度も大事な要素ではありますが、まずは「自分がなぜいまの保育園を退職しようと思ったのか」を考えましょう。理由が人間関係、仕事の多さ、保育方針の違いなどであれば、それを解決できる園を紹介することもできます。
■監修/新谷ますみ
保育園運営本部で勤務。短大の幼児教育学科を卒業し、保育士・幼稚園教諭資格を取得。結婚後も仕事を続け、出産を機に一度退職。子育てがひと段落して、職場復帰。大切にしている言葉は「失敗しても、じっくり待つ」。

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