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2023.10.18

転職コラム

いま保育園・こども園で「幼稚園勤務経験者」が求められています!

いま保育園・こども園で「幼稚園勤務経験者」が求められています!

実はいま、幼稚園での勤務経験者を積極的に採用しようという保育園・こども園が増えています。理由は「ピアノ演奏できる人が多い」「3歳以上の担当・担任に抵抗がない」などなど。そして実際、幼稚園から保育園・こども園に転職する人もたくさんいます。そこで今回は保育園で働くことの魅力、幼稚園との違いなどについてまとめます。

短大の保育科などを卒業すると、ほとんどの場合、幼稚園教諭免許と保育士免許の両方を取得できますね。なので両資格を持ちながら、いま公立幼稚園・私立幼稚園の先生として仕事をしている人も多いと思います。ただ転職を考える際、「次も幼稚園」と限定する必要はありません。幼稚園経験者を求める保育園・こども園も増えていますので、もう一つの「保育士資格証」を活かすという手もあります。
私たち『ほいとも』は保育関連専門の転職エージェントとして日々、多くの転職者と接しています。その中で「保育者として幅広い経験を積みたい」「3歳以下の子どもたちとも接してみたい」といった理由で保育園に転職する人がいます。「保育園のほうが条件がいいと聞いたので」「年齢を重ね、5歳児を担当するのがキツくなってきた」と本音を語ってくれる人もいます。
2021年の政府統計(賃金構造基本統計調査)によると、民間幼稚園教諭の平均所定月額は25万1500円、賞与などが年間78万9400円、年収換算で380万7400円。保育士は月額25万300円、賞与など74万4000円、年収374万7600円となっています。ほぼ同水準でともに年々上昇していますが、保育士には国の手当や補助があり、近年は幼稚園教諭より上昇率が少し高くなっているようです。
さらに保育士には自治体の「借り上げ社宅制度」があり、例えば大阪市なら月上限6万6000円の補助が出ます。家賃8万円の社宅なら自己負担1万4000円で済むので、それだけ「自由に使えるお金」が増えますね。もちろん自前で社宅や住宅手当を用意している幼稚園もありますが、この点では保育園のほうが恵まれているかもしれません。

◆「借り上げ社宅制度」についてはコチラも参考に
「他の市の保育園に転職」の際は、自治体の借り上げ社宅制度などを要チェック!
幼稚園は9〜18時など勤務時間が固定ですが、保育園・こども園は7〜19時の間で早番・遅番を含む交替制が一般的です。保育時間が長いので勤務も長いと思われがちですが、早番も遅番も実働は8時間。幼稚園は子どもが早く帰りますが、書類業務やイベント準備などで結局8時間になりますから、就業時間は変わりません。ただ早番・遅番が月に何回あるかは園によりますので事前の確認が必要です。「早番の日は15〜16時にあがれるので趣味や習い事を入れやすい」「11時出勤の遅番前日はちょっと夜更かしできる」なんていう保育士さんもいますので、要は使い方次第ですね。
お休みは幼稚園、保育園・こども園とも完全週休2日が大半です。ただし土曜保育を行う保育園・こども園も多く、そこでは交替で土曜出勤があります。その分、平日に休みが取れるので「銀行や市役所に行きやすい」「平日の映画館は空いてていい」なんて声も。これも使い方次第です。大きく違うのは保育園には夏休み・春休みなどの大型休暇がないこと。でも賃金構造基本統計調査によると月平均の所定労働時間は幼稚園171時間、保育園166時間でほぼ同等です。幼稚園は大型休暇中にも出勤日があったり、豊富なイベントの準備に時間を取られたりしますので、月平均では保育園と同じくらいになるのかもしれません。
保育園には、0歳児なら子ども3人に保育士1人、1〜2歳児は6人に1人、3歳児は20人に1人という人員配置基準があります。1クラス35人以下という幼稚園よりも担当する子どもの数は少なめ。一人ひとりとしっかり向き合え、「そこが魅力!」と幼稚園から転職する人もいます。さらにフリーやパート勤務の保育士など、補助的人員をきちんと整備している園が多く、産休・育休の取得率・復帰率が幼稚園より高いというデータもあります。
ひとつ、気をつけたいのは「経験加算」。保育士にはそれまでの経験を給与に加味する制度があり、幼稚園での経験もそこに含む園が多いのですが、中には加算しない園もありますので、事前の確認が不可欠ですね。幼稚園と保育園・こども園、働くのにどちらがいいと一概にはいえませんが、次の勤務先候補として興味を持った人はぜひ一度、常時5500件以上の求人情報を取り扱う『ほいとも』に相談してください。
■監修/新谷ますみ
保育園運営本部で勤務。短大の幼児教育学科を卒業し、保育士・幼稚園教諭資格を取得。結婚後も仕事を続け、出産を機に一度退職。子育てがひと段落して、職場復帰。大切にしている言葉は「失敗しても、じっくり待つ」。

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