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2023.11.22

転職コラム

パートで保育士。週に働く日数は「いまの自分」としっかり相談を!

パート保育士で週に何日働くかは、「いまの自分」としっかり相談を!

派遣やパートなど非常勤での保育士の仕事を探しているみなさん、週に何日の勤務を想定していますか。すでにパート・派遣で働いているみなさん、来年度からの勤務日数や時間をどうしますか。扶養枠、ライフスタイル、家庭との両立、体力的な問題…。いろんな事情の中で迷っている保育士さんと一緒に「いま保育士として働いているパートさんの生の声」も交えながら、適正な働き方を考えていきたいと思います。

私たち『ほいとも』は保育士専門の転職エージェントとして、パート・派遣・正社員など様々な求人をご案内しています。そして毎日たくさんの転職希望の保育士さんと接しています。そんな中で、いま派遣やパートで働いている保育士さんたちの声を聞くと「週3〜4日」勤務というケースが多いですね。ただしこの日数が正解というわけではなく、いろんなメリット・デメリットも感じているようです。例えばメリットとしては、こんな意見があります。「体力的に無理しなくていい」「3〜4日なら家事や育児と両立できる」「プライベートの時間も確保できる」「家計の足しとして、ちょうどいい」「これ以上少ないと、子どもたちとの関わりが薄くなる」「これ以上多いと、責任や書類業務が増える」「週3日勤務なら年5日以上の有給休暇が付与される」…。一方、デメリットとしては、「収入が少ない」「飛び飛びの勤務で仕事を覚えるのに期間がかかる」「日々の保育の様子がわかりづらい」「フリー扱いなので他の保育士さんとの関係づくりが難しい」…といった声があるのも事実。みなさん、メリットとデメリットを天秤にかけながら、週3〜4日という日数を決めているようです。

知っている保育士さんが大半だとは思いますが、ここで法律的なところを確認しておきましょう。まず社会保険。これは勤務時間が正職員の3/4(正職員が週40時間なら30時間)を超えると、給与から厚生年金や健康保険料が差し引かれます。さらに3/4に達しなくても「週所定労働20時間以上」「2カ月を超える雇用の見込み」「賃金月額8万8000円以上」「従業員101人以上」の全条件を満たすと加入対象となり、2024年10月からは「従業員101人」が「51人以上」に拡大されます。
扶養には「社会保険上の扶養」と「税法上の扶養」の2つがあります。社会保険上では年収130万円を超えると夫の保険から外れます。いわゆる「130万円の壁」ですね。さらに130万円以下でも上記の条件を満たすと扶養から外れ、今度は月8万8000円×12ヶ月=年105万6000円で「106万円の壁」が立ちはだかります。政府は手取額が減らないよう助成金を出すようですが、これも時限措置に過ぎず将来は不透明です。
ちなみに月額8万8000円を超えても週20時間未満なら社会保険に加入する必要はありませんので、20時間がひとつの「壁」になります。また税法上では103万円以下なら被扶養者は所得税がかからず、150万円以下なら最大38万円の配偶者特別控除が受けられます。そして100万円以下なら住民税も非課税。とにかく「壁」が多くて複雑ですね。厚労省のサイトもぜひ参考に。
【配偶者の扶養の範囲内でお勤めのみなさま】
https://www.mhlw.go.jp/tekiyoukakudai/dai3hihokensha/

パート保育士さんの勤務日数が週3〜4日が主流とはいえ、これでも扶養枠を超えることがあります。逆に週5日でも短時間勤務なら枠に収めることができる場合もあります。もちろん「できるだけ収入を得たい」「正社員を目指したい」という人は週5日・8時間のフル勤務もアリ。週5日手当など勤務日数に応じて加給がつく園もあります。逆に「空き時間にちょっとだけ働きたい」「保育士資格・幼稚園教諭資格を活かして月2〜3万円の家計の足しがあれば」という人は、週1〜2日、朝・夕だけの短時間、土曜のみといった働き方がいいかもしれません。
フレキシブルに働けるのがパートの魅力ですが、週にどれだけ働くかは、いまのご自身の生活、体力、収入、働く目的などをしっかり考えて決めましょう。『ほいとも』では保育士さんの転職サポートだけでなく、雇用形態や働き方などのアドバイスも行っています。「週にこれくらい働きたい」「扶養内で収めたい」「パートで復職したい」といった希望はもちろん、「自分にはどんな働き方が合っているのか」「将来のためにどんな働き方がいいのか」といった相談も大歓迎です。
■監修/新谷ますみ
保育園運営本部で勤務。短大の幼児教育学科を卒業し、保育士・幼稚園教諭資格を取得。結婚後も仕事を続け、出産を機に一度退職。子育てがひと段落して、職場復帰。大切にしている言葉は「失敗しても、じっくり待つ」。

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