2024.05.15
転職コラム
離職率の改善のため、保育園も転職エージェントも頑張ってます!
最近、「退職代行業」が話題になっていますね。退職希望者に代わって勤務先への連絡や手続きを行う会社です。入社1日で代行を依頼する大学新卒者がニュースになったりもしています。退職へのハードルが下がり、離職率が問題になっているのは保育業界でも同じ。でも保育園も、保育士求人を扱う転職サイトや転職エージェントも、離職率を改善するために様々な努力をしています。
保育士の離職の現状
厚労省の調査データによると、保育士全体の離職率は9.3%。全国約60万人の保育士のうち、毎年約5.5万人が退職している計算になります。中でも私立の離職率12%、入職1年以内の離職率25%と、私立・若手の離職が目立ちます。ただし、全業種の離職率平均が15%なので、決して保育業界が突出しているわけではありません。
保育士の退職理由についても厚労省が調査しています。それによると、1位/職場の人間関係、2位/給料が安い、3位/仕事量が多い、4位/労働時間が長い…。民間の調査でも、ほぼこの4つが上位を占めています。かつては残業や持ち帰り仕事が多くて給与の低い園が「ブラック保育園」なんて呼ばれたこともありましたが、いまはかなり状況が変わっています。離職者が多く先生が足りなくなるのは園にとっても死活問題。だから多くの園が職場や就労環境の改善に取り組んでいるのです。
例えば、書類仕事にPCやタブレットを導入するなどICT化で業務量を減らす。人員配置を再検討して負担の偏りをなくす。行事や掲示物を減らして残業を抑える。給与体系を見直し、独自の昇給制度などを設ける。パート時給を派遣水準に引き上げる。コミュニケーションを活発化し、不満や悩みをすくいあげる体制を整える…。取り組み方は様々ですが、離職率改善への意欲が過去最高レベルに高まっていることは間違いありません。
保育士の退職理由についても厚労省が調査しています。それによると、1位/職場の人間関係、2位/給料が安い、3位/仕事量が多い、4位/労働時間が長い…。民間の調査でも、ほぼこの4つが上位を占めています。かつては残業や持ち帰り仕事が多くて給与の低い園が「ブラック保育園」なんて呼ばれたこともありましたが、いまはかなり状況が変わっています。離職者が多く先生が足りなくなるのは園にとっても死活問題。だから多くの園が職場や就労環境の改善に取り組んでいるのです。
例えば、書類仕事にPCやタブレットを導入するなどICT化で業務量を減らす。人員配置を再検討して負担の偏りをなくす。行事や掲示物を減らして残業を抑える。給与体系を見直し、独自の昇給制度などを設ける。パート時給を派遣水準に引き上げる。コミュニケーションを活発化し、不満や悩みをすくいあげる体制を整える…。取り組み方は様々ですが、離職率改善への意欲が過去最高レベルに高まっていることは間違いありません。
「話が違う」という保育士さんの退職理由も増加
いまや新卒者の3割以上が3年位以内に離職する時代。転職を「次へのステップ」と前向きに考える人が増えたこと、売り手市場がまだまだ続きそうなことも、新卒離職率の高まりを後押ししているようです。さらに最近は「話と違う」という理由も増えています。
聞いていた業務内容と違う。思っていた社風と違う。求人情報に載っていた待遇と違う。面接やインターンシップのときと、上司・先輩の態度が違う…。ネットやSNSで情報を収集・共有しやすくなったこと、その情報で若い世代の知識が深まったことが影響しているともいわれています。
こうした「ギャップ」を防ぐため、保育園や経営する企業も努力をしています。例えば求人情報で理念や文化をより詳しく説明したり、インターンシップでより実務に近い仕事を体験できるようにしたり。最近では入社後の配属部署や勤務地を確約して採用するというケースも増えています。
聞いていた業務内容と違う。思っていた社風と違う。求人情報に載っていた待遇と違う。面接やインターンシップのときと、上司・先輩の態度が違う…。ネットやSNSで情報を収集・共有しやすくなったこと、その情報で若い世代の知識が深まったことが影響しているともいわれています。
こうした「ギャップ」を防ぐため、保育園や経営する企業も努力をしています。例えば求人情報で理念や文化をより詳しく説明したり、インターンシップでより実務に近い仕事を体験できるようにしたり。最近では入社後の配属部署や勤務地を確約して採用するというケースも増えています。
保育園や求人企業も頑張ってます
もちろん保育園や保育求人を扱う会社も「ギャップ」をなくし、離職率を改善するために努力をしています。その一つが、より詳しい情報の提供です。これまで転職サイトなどに「8:00〜20:00の間でシフト制」と書いていたのを「早番7:00〜16:00、中番9:00〜18:00、遅番11:00〜20:00/3交替制(早番・遅番は月2〜3回)」と、実態に則して細かく表記する。「産休・育休あり」だけだった表記に「取得後の復職率95%」と実績を添える、というように。
私たち『ほいとも』も保育士専門の転職エージェントとして、情報量を増やすことに取り組んでいます。保育方針や職場の雰囲気をしっかり伝えたり、良い情報だけでなく言いにくいことも包み隠さず公開したり…。例えば「ここ数年は離職率が高止まりしていた」とネガティブな内容を正直に伝えた上で、「しかし職場環境の改善で少しずつ離職率が下がっている」という新事実、「今後もよりよい環境づくりに力を注ぐ」という姿勢を訴えたりしています。さらに求人依頼のあった保育園を必ず担当者が直接訪問し、先生方にも話を聞いて職場の雰囲気や人間関係、子どもたちの様子まで把握し情報提供することで、事前に「自分が働く姿をイメージできる」ことを目指しています。
また私たちは「すぐに転職したい」という人だけでなく、「退職しようか迷っている」という人の相談にも寄り添います。いまの悩みをしっかり聞いた上で、時には退職が最善の選択ではないとアドバイスすることもあります。実際にそれで退職を思いとどまったという人も少なくありません。ただ転職先を紹介するのではなく、様々な問題を一緒に解決していきますので、悩みや迷いがあれば、ぜひ気軽に相談してください。
私たち『ほいとも』も保育士専門の転職エージェントとして、情報量を増やすことに取り組んでいます。保育方針や職場の雰囲気をしっかり伝えたり、良い情報だけでなく言いにくいことも包み隠さず公開したり…。例えば「ここ数年は離職率が高止まりしていた」とネガティブな内容を正直に伝えた上で、「しかし職場環境の改善で少しずつ離職率が下がっている」という新事実、「今後もよりよい環境づくりに力を注ぐ」という姿勢を訴えたりしています。さらに求人依頼のあった保育園を必ず担当者が直接訪問し、先生方にも話を聞いて職場の雰囲気や人間関係、子どもたちの様子まで把握し情報提供することで、事前に「自分が働く姿をイメージできる」ことを目指しています。
また私たちは「すぐに転職したい」という人だけでなく、「退職しようか迷っている」という人の相談にも寄り添います。いまの悩みをしっかり聞いた上で、時には退職が最善の選択ではないとアドバイスすることもあります。実際にそれで退職を思いとどまったという人も少なくありません。ただ転職先を紹介するのではなく、様々な問題を一緒に解決していきますので、悩みや迷いがあれば、ぜひ気軽に相談してください。
■監修/新谷ますみ
保育園運営本部で勤務。短大の幼児教育学科を卒業し、保育士・幼稚園教諭資格を取得。結婚後も仕事を続け、出産を機に一度退職。子育てがひと段落して、職場復帰。大切にしている言葉は「失敗しても、じっくり待つ」。
保育園運営本部で勤務。短大の幼児教育学科を卒業し、保育士・幼稚園教諭資格を取得。結婚後も仕事を続け、出産を機に一度退職。子育てがひと段落して、職場復帰。大切にしている言葉は「失敗しても、じっくり待つ」。