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2024.06.19

転職コラム

形態の違う保育施設への転職には、まず理解と心構えが必要ですよ!

形態の違う保育施設への転職には、まず理解と心構えが必要ですよ!

幼稚園・認定こども園・保育園、さらに保育園には大規模・小規模・企業主導型・院内型などがありますね。もちろん保育士と幼稚園教諭の資格を持っていれば、どこでも働くことができます。でも形態の異なる施設に転職した人からは「思っていた環境じゃなかった」「大きなギャップを感じた」という声も多く聞かれます。転職を考える際には、まず各施設への理解を深め、しっかり心構えをしておくことをオススメします。

規模の大きな園で働いていた人が「一人ひとりの子どもと、もっとしっかり関わりたい」という理由で小規模園への転職を目指す。よくあるケースだと思いますが、ここで起こりやすいのが「逃げ場がなくて窮屈」というギャップです。
クラス毎に保育室が分かれている大規模園と違い、ワンフロアだけの小規模園では担任や保育補助のパートさんを含め、他の先生と近い距離で一日中いっしょに仕事をすることになります。そんな環境に「息を抜けない」「逃げ場がない」と感じる人が少なくないんです。
確かに小規模園では子どもたちとの関わりが深くなるかもしれません。でも同時に職員同士の関係も濃くなります。その覚悟ができていれば逆に「子どもたちを多くの目で見守れる」「何かあったら、すぐ他の先生に相談できる」というメリットを感じることもできるはずです。
幼稚園教諭をしていた人が「幼児教育ではなく、子ども主体の保育の現場で働いてみたい」と、保育士に転身する。これもよくある転職理由ですが、「ゆったりしすぎていて物足りない」というギャップに陥ることも多いんです。
ちょっと堅い話になりますが、幼稚園は文部科学省の管轄で、学校教育法に基づく幼稚園教育要領に従って指導計画が作られます。なので年間を通して「やるべきこと」「目指すべきこと」が明確です。一方の保育園は厚生労働省の管轄で、基本的には「子どもを預かる施設」。そもそも設置目的が違います。
だから幼稚園から保育園に転職した場合、物足りなさを感じるのは致し方のないことかもしれません。ただ環境の違いを事前に認識しておけば、ゆったりした時間の中で、幼稚園ではできなかった子どもたちとの関わり方を楽しむこともできると思います。
早番・遅番の交替制で夏休みなどがない保育園から、固定時間・土日祝休み・長期休暇ありの幼稚園へ。勤務条件に惹かれて転職を考える人も少なくありませんが、ここにも気をつけないといけないギャップがあります。
さっきも話しましたが、幼稚園は文科省管轄の教育機関です。その認識が甘いと「指導計画が決まっていて堅苦しい」「思っていた以上に行事が多くてたいへん」「子どもたちとの関わりが少ない」…という状況になってしまいます。
まずは幼稚園の本質や仕事内容をしっかり理解すること。勤務条件だけを重視しすぎていないか、「教育」に携わる覚悟があるかなどを自分に問い直すこと。具体的に転職を考えるのは、それからでも遅くないはずです。
他にも「大規模園に転職したら意見をいいにくくなった」「小規模園に転職したら男性保育士が自分一人だった」「幼稚園に転職したら、これまでの保育士歴が通用しなかった」「院内保育園に転職したら、ベテランのパート保育士さんが多くて娘扱いされる」など、私たち『ほいとも』には転職者から様々な「ギャップ」に関する声が寄せられます。
事前に転職先への理解を深め、心構えをしておくことが大前提ですが、それでも初めて別形態の施設で働くとなると、すべてのギャップを防ぐことは困難。だからギャップを感じたときは当初の「転職の目的」に立ち返ってみてください。「もっと子どもと関わりたい」「もう少し休みを増やしたい」という希望が、小規模園や幼稚園でかなっているなら、その転職は成功といえます。他のギャップは慣れや経験で乗り越えられることも多いはずです。
それでも「どうしても我慢できない」「もう一度、転職したい」という人は、ぜひ『ほいとも』に相談してください。これまでの経緯を踏まえた上での求人案内も可能です。もちろん「保育園から幼稚園への転職を考えている」「認定こども園の仕事について詳しく知りたい」といった“事前相談”も大歓迎です。
■監修/新谷ますみ
保育園運営本部で勤務。短大の幼児教育学科を卒業し、保育士・幼稚園教諭資格を取得。結婚後も仕事を続け、出産を機に一度退職。子育てがひと段落して、職場復帰。大切にしている言葉は「失敗しても、じっくり待つ」。

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