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2024.10.09

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一人で抱え込んじゃダメ!保育士の更年期障害の諸症状

一人で抱え込んじゃダメ!保育士の更年期障害の諸症状

更年期は女性なら誰もが通る道です。疲れやすい、イライラする、不安になる…。そんな症状を抱えながら働くことは、どんな職業でも大変ですね。中でも保育士には在宅勤務もありませんし、ずっと園児と接しているので自分のペースで仕事をすることも困難です。でも無理に我慢したり、一人で抱え込んだりするのはNG。しっかり症状と向き合い、まわりにも頼りながら乗り越えることをオススメします。

一般的に閉経前後の10年ほどを「更年期」といいます。閉経が50歳だとすれば45〜55歳ということになりますね。この時期、女性ホルモンのひとつ「エストロゲン」の分泌が急激に減少し、ホルモンバランスの崩れによって起こる体調不良を「更年期障害」といいます。
その症状は、疲れやすい、体がだるい、イライラする、不安になる、不眠、頭痛、腰痛、めまい、耳鳴り(低音障害型難聴など)、動悸、ホットフラッシュ(ほてり・のぼせ)、寒暖差アレルギー(鼻水・血管運動性鼻炎など)、多汗、手足の冷え・しびれ、吐き気など、まさに多種多様です。
また症状の軽い・重いも人によってバラバラ。中にはほとんど不調を感じることなく「むしろ冷え性が治ってよかった」という人もいますし、逆に日常生活に支障を来すほど深刻な人もいます。
保育士専門の転職エージェントとして、毎日たくさんの保育士さんと接している『ほいとも』では、40代の人からこんな話をよく聞きます。「意味もなくイライラして、子どもにキツく当たりそうになる」「何かにつけて不安で自信を持ってクラス運営できない」「疲れやすくて、一緒に遊ぶのが苦痛」「1日に何度もめまいを起こして子どもたちに心配される」…。
「乳児クラスの保育中、急に眠気に襲われてヒヤッとした」「多汗症になって仕事中に何度か着替えないといけないほど」「ホットフラッシュ(ほてり)が起きたとき、家では氷で体を冷やしたりできるけど、仕事中はそうもいかない」、「こまめに水分を摂ればある程度“のぼせ”を抑えられるけど、保育園では何度もトイレに行けないのでつい控えてしまう」。そんな深刻な声も耳にします。
疲れやすい、意味もなく不安になる、肩こりがひどい。そんな症状が気になり始めたら、婦人科を受診して自分の体の状態を知ることが大事です。不調の原因が分かれば解決策も見えてきますから。
更年期障害の症状は様々ですから、治療法や対処法も様々です。よく知られているホルモン補充治療や漢方薬の他、生活習慣の見直し、食事内容の改善、市販のサプリメントなどで緩和できることもあります。婦人科の病院へ行けば症状に合う方法をアドバイスしてくれますし、職場への提出が必要なら診断書も出してくれます。
いきなり婦人科はちょっと…という人は、まず「セルフ検査」という方法もあります。大手製薬会社などがチェックシートを設けていますので、いくつか紹介します。もちろんチェックの結果、更年期指数が高ければ婦人科に行くことをオススメします。

アリナミン製薬:【ルビーナ】更年期障害簡単チェック!
https://rubina.jp/selfcheck/
全薬グループ:更年期症状チェック
https://www.zenyaku.co.jp/k-1ban/check/kounenki/
大塚製薬:更年期セルフチェック
https://ko-nenkilab.jp/check/question.html
同年代の人が元気に働いているから自分も我慢しなきゃ。そうやって一人で抱え込むのがいちばんよくないといわれます。私生活ではまずパートナーや家族に相談ですね。体調の変化や症状をしっかり話して理解を得て「気持ちが楽になった」という人もいます。さらに「これまで以上に家事に協力してくれて体力的な負担が減った」という人もいます。
職場では園長先生や先輩保育士に相談することが大事です。更年期は誰にでもやってきますので「恥ずかしい」なんて思う必要はありません。自身も更年期を経験してきた園長や先輩なら、きっと親身に話を聞いてくれるはずです。その上で業務の負担を減らしてもらう、しばらくパート勤務に切り替えるなど、「保育士を続けられる働き方」を模索していきましょう。
実際に適切な治療を受け、まわりの協力を得ながら、更年期を乗り越えて元気に働き続けている保育士さんもたくさんいます。ただ残念ながら中には更年期を考慮してくれない園もあるようです。どうしてもいまの環境では続けていけないと思ったら、転職も選択肢のひとつ。『ほいとも』でも、更年期に理解の深い園などを紹介することができますので、困っていたらぜひ相談してください。
■監修/新谷ますみ
保育園運営本部で勤務。短大の幼児教育学科を卒業し、保育士・幼稚園教諭資格を取得。結婚後も仕事を続け、出産を機に一度退職。子育てがひと段落して、職場復帰。大切にしている言葉は「失敗しても、じっくり待つ」。

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