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2024.10.16

転職コラム

私立幼稚園・保育園の採用試験、筆記以外の傾向と対策!

私立幼稚園・保育園の採用試験、筆記以外の傾向と対策!

公立の幼稚園の先生になるためには教員採用試験に合格する必要があります。公立の保育所なら各自治体の公立保育士採用試験ですね。これらは一般常識を問う筆記が中心で、過去問を集めた問題集なども出ています。でも私立の幼稚園・保育園では筆記や面接に加え、実技試験などを課すところも少なくありません。では具体的にどんな試験があるのか。知っておけば対策もしやすいはずです。

バイエル修了レベルが必要といわれたりしますが、保育園がピアノ試験を課すのは高い演奏技術を求めているからではありません。またピアノ試験を行う園が、音楽に特化した保育を行っているわけでもありません。
確かにピアノは保育現場に欠かせない存在ですし、いろんな曲をうまく弾けるに越したことはありません。でも最近は園側も「ピアノが苦手な人が多い」ことを理解しています。そして「うまく弾けなくても構わない」という園が増えています。
ではピアノ試験の目的は何か。それは「採用後の配属決定の参考のため」「苦手でも一所懸命に弾こうとする姿勢を見たいため」の2点です。だからミスをしても最後まであきらめない。弾き歌いの場合は大きな声で元気に歌う。一生懸命さが伝われば問題ありません。
ただし本番の演奏だけでなく、練習も一生懸命にしてきたかどうか必ず見られています。試験に課題曲があるのか自由課題なのか。楽譜を見てもいいのか暗譜なのか。弾きながら歌うのか歌わないのか。事前に課題をしっかり確認し、できる限りの練習を重ねることはいうまでもありませんね。
手遊び、絵本の読み聞かせ、わらべうたなど、実際に園児を前にした実技試験を行う園もありますね。もちろんこれらもスキルの高さを見極めるためではありません。「子どもたち全員に届く声で話せているか」「子どもたちの興味を惹きつけられているか」、そして「自分自身も楽しみながらできているか」といったことが採点のポイントになります。
実技試験は、例えば「はらぺこあおむし」「ぐーちょきぱー」というように事前に課題が決められていることはまずありません。絵本はその場で提示され、手遊びは「自由に」というケースが大半です。事前の対策としては、できるだけ多くの絵本に触れておくこと、得意な手遊びなどを2、3用意しておくことが必要ですね。
また試験本番では「恥ずかしがらないこと」がいちばん大事です。先生が小さな声で恥ずかしそうにやっていると、子どもたちも白けてしまいます。新卒なら実習を思い出して、中途採用ならこれまでの経験を活かして、ピアノと同様に一生懸命やりましょう。
これは適性検査の一種です。学力や知識ではなく、社会人として必要な資質(性格・能力)を測定し、応募者の人柄、その仕事や組織への適性などを判断する材料として、広く一般企業の採用試験にも導入されています。
内容は能力検査と適性検査に分かれますが、特に注意が必要なのは適性検査です。志望先が求める人物像に近づけようと、意図的に偏った回答をするのはオススメできません。仕事や組織への適性を判断する試験ですから、自分を偽るような回答をすればミスマッチを起こす可能性があります。入園後に「この職場は自分に合わない…」なんてことにならないためにも、「ありのままの自分」で素直に回答しましょう。
ピアノや手遊びのほか、園によっては「造形」や「言語」の試験が課される場合もあります。造形は与えられたテーマで絵を描く、言語は園児を前に3分間のお話をするといった課題です。中には音楽・造形・言語の中から2つを選ぶというケースもあるようです。
いずれにしても重要なのは事前にどんな試験が行われるかを質問し、確認しておくことです。細かい内容までは公表されないかもしれませんが、それでも知っておけば対策ができるはずです。また試験の内容から、自分に合う園か、自分の長所や得意を活かせる園かを、ある程度判断することもできますね。
私たち『ほいとも』では志望する園の試験内容だけでなく、試験がある場合は見られるポイントまで確認し、応募者に伝えるようにしています。また必要であれば試験対策や面接に関するアドバイスも行います。困ったり迷ったりすることがあれば、ぜひ相談してください。
■監修/新谷ますみ
保育園運営本部で勤務。短大の幼児教育学科を卒業し、保育士・幼稚園教諭資格を取得。結婚後も仕事を続け、出産を機に一度退職。子育てがひと段落して、職場復帰。大切にしている言葉は「失敗しても、じっくり待つ」。

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